やる気のある若者求む! 株式会社大館製作所

昨年100周年を迎えた伝統ある機械メーカー、株式会社大館製作所にお話を聞きに行ってきました!事業の柱は鉄道関連機器水処理設備機械。かなりニッチな分野の機械をつくり続けています。

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2つの事業は、機械ということ以外あまり共通点のないように思えますが、実は同社が長い歴史のターニングポイントに見い出してきた活路なのです。

中田直文社長

鉄道と水処理の二本柱

中田直文社長によると、創業当時の大館製作所は鉱山機械製材機械を製作・修理していました。県北が鉱業や林業によって活気づいていた時代です。電気が普及し始めたころは電力会社のような事業も行っていたそうです。

その後、大館市出身の逓信省(交通・通信・電気を所管していた官庁)の方の紹介で鉄道の施設を作るようになり、鉱山や林業の衰退とともに、鉄道事業が主力になっていったのだそうです。

一方、水処理設備機械は、ある商社に各自治体の下水処理場で使う機械を作ってみないかと誘われて参入しました。汚水を処理する時に沈殿物を撹拌したり掻き寄せたりするのに使う機械を製作しています。いろんなメーカーが水処理の機械を製造していますが、あるタイプの製品についてはどのメーカーもほぼ大館製作所が作ったものを使っているそうです。

ほかにもさまざまな機械を製作していますが、この2つの事業が両輪となって大館製作所をけん引しています。

業績は安定、しかし課題も

中田社長は、「業績は安定しています。十数年前に業績が悪い時期があったのですが、関連会社の支援などによってV字回復できました。今は社員たちがなんとなくゆったりしている。若手がモチベーションを持って自発的に動いていく仕組みを作りたい」と、業績回復に安住せず、気を引き締めて新たな成長の柱を模索していかなければならないと思っておられるようでした。

中田峻 専務取締役

工業高校とポリテクカレッジ出身者多し

採用や広報を担当する中田峻専務取締役によると、同社は地元の高校生や大館にある秋田職業能力開発短期大学校(ポリテクカレッジ)の卒業生の採用を積極的に続けています。ポリテクカレッジには遠方から入学して来る学生も多いので、由利本荘市出身者もいるそうです。

地元の工業高校の卒業生が多いのですが、製品づくりにおいて高校で機械に触れた経験はそれほど必要ではないとのこと。同社の鉄道事業は同じものをいくつも作るのではなく、顧客から受注したものを設計して製作するので、むしろ営業職の方が幅広い専門知識が求められるそうです。

コアな鉄道ファンに人気の古い鉄道用信号機

鉄道というとコアなファンが多い世界。同社の製品の中には、同社しか作っていないニッチな(あるいは絶滅危惧種のような)鉄道ファンがみたら夢中になりそうな製品もあるそうです。

やる気次第で伸びる!

求める人材は、元気でやる気があり、協調性のある人。特別なスキルは必要なく、入社してからOJTで学んでもらうそうです。

中田社長は、「たとえ全然違う分野でやってきた人でも、やる気次第で伸びる。経験は問わない」と考えているそうです。

入社後3カ月は組み立てや溶接といったチームを経験し、本人の希望や適性をみて配属を決めます。

経営団体などが主催する工場見学会などにも積極的に参加させてもらえるそうです。ほかの企業を見ることは勉強になる、少しでも何か感じることがあればいいと思っているそうです。

地元を愛する若手社員たち

同社の若手代表として成瀬大樹(だいき)さんと佐々木瑠資(りゅうじ)さんにお話を聞きました。

成瀬大樹さん

成瀬さんは、入社6年目で、複合加工機を使って金属加工をしています。プログラムを組んで自動で動く機械です。作れる製品の数はどのぐらいあるのかと聞いたら、100種類ぐらいにはなるということでした。最初は先輩にプログラムの組み方や操作の仕方を教えてもらい、ノートにメモしたりしながら少しずつ一人でできるようになっていったそうです。

仕事のやり甲斐について、成瀬さんは、「自分の作ったものが日本各地で使われて役に立っていると感じられること」と話しておられました。

就職の際、大館を離れようとは全く考えず、高校の先輩がたくさん入社している大館製作所を選んだそうです。子供の頃から野球を続けていて、ポジションはピッチャー!今も中学のOBチームで毎週のようにプレーしていることも地元に残りたいと思った理由の一つとのこと。

勤務時間は午前8時10分~午後4時50分。仕事量には少し季節性があり、毎年12月から3月は午後8時~9時ぐらいまでの残業が多くなるそうです。

佐々木瑠資さん

一方、入社3年目の佐々木さんは、高校時代に大館製作所で1週間のインターンシップを経験して、入社を決めました。インターンシップの時に、社内の人たちがとても親切で優しく、働きやすそうだと感じたことが入社の決め手になりました。友達もたくさんいるので、地元を離れることは考えなかったとのことです。

可処分所得は都会と変わらない

中田社長は、「わたしも一度、県外に出て帰ってきたのですが、今はほんとにふるさとはいいと感じています。食べ物や酒がおいしいし、都会と比べて給料は安いかもしれないが、可処分所得は変わらない。これから就職を考える若い人にもその辺を含めてじっくりと考えてもらいたい」と話されました。

ただし、「外に出たいのに行かないと、行きたかったという思いがずっと残ってしまう。そういう人は、一度外に出て、『こんな感じか』と自分で納得してから帰って来て欲しい」ともおっしゃっていました。

取材を終えて

今回お会いした2人の若手社員は地元が大好きで迷いがない!でも中田社長のおっしゃるように、実際には外に出たいと思い、出てみたものの数年たって帰ろうかなと思う人が多いのです。一連の企業取材の中で、どうせいい仕事はないだろうと諦め気分で探していたら、いい仕事が見つかって、そのことをもっと知って欲しいと思っている人に何人も会いました。じっくりと探してみてください。必ずいい仕事があります。年齢が高くても経験がなくても大丈夫!元気があればいい!という企業が多かったです。

取材・文・写真:竹内カンナ・渡部みのり

◆大館製作所のウェブサイトはこちら

◆ 秋田県就活情報サイト KocchAke!(大館製作所の採用に関する詳細が掲載されています)

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